雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

ガンジス川でバタフライ

ガンジス河でバタフライ (幻冬舎文庫)

ガンジス河でバタフライ (幻冬舎文庫)


 上とは方向性は違うが、これも面白い。海外旅行に憧れる高校生や大学生に適した本だと思うけれど、私でも十分楽しめた。人との出会いについて、または自分が生きるということについて、そして旅をするということについて、いずれも「その一瞬」を大切にしたいという筆者の価値観がストレートに現われていて共感できた。中に閉じこもるよりも外に出てみること、恥ずかしがるよりも思いっきり笑い笑われること、考えるよりも行動すること。学生時の旅についての紀行文なので、まぶしいほどに若々しい。だが、それが良いのだろう。この本を読んで「もっと安全に気をつけた方が良いのでは」等と思っても構わないけれど、「旅に出る」ときの根本にある姿勢というのは、結構そんな単純なもので良いのではないかな、と私は思った。