雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

へうげもの(6)、(7)、(8)

へうげもの(6)

へうげもの(6)

へうげもの(7)

へうげもの(7)

へうげもの(8)

へうげもの(8)


 本作品は、主人公古田織部が、自らの人生に対して試行錯誤をしながら着実に何かを追い求め、または自分を見出す過程における苦悩のあり方を描いた、現代に通じる青春物語なのだと言える。


 自らの人生において、何かを残したい、または刻みつけたいと願う主人公の気持ちが、私には痛いほどに良く分かる。他者と比べての自らの至らなさを痛感すること、そして自分自身の指針の定まらなさに苦しむ古田織部正の姿は、現代人と何も変わらない。


 それにしても、縄文土器にヒントを得た茶室(?)のくだりは秀逸。そして、千利休が感情を剥きだしにする場面の描写には戦慄を覚えた。