雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

フル・モンティ

フル・モンティ [DVD]

面白かったなー。この映画もテーマのみで勝負している感じはするが。しかし、主人公と子どもの親子愛、主人公とデイブとの友情、デイブとその妻との愛情、失業者同士の連帯感、ダメな男のどうしようもないダメさ、よく描けてるよ。無駄をそぎ落とした良い脚本だと思う。役者もみな良い味出してた。ラストへの盛り上がりも悪くない。

人によっては、あのラストシーンの続きが観たいと思うのかもしれないけれど、そこを描かないからこそ、この映画は見終わった後にスカッとした気分になれるんじゃないかな。一夜だけのお祭りで何かが変わることだってあるのかもしれないけど、現実はそう簡単に動いてくれない。その人自身や、周囲との人間関係が変わるには、地道な時間が膨大に必要なのであり、祭りの翌朝には昨日とほとんど同じ日が来るのだろう。ハレの日は、あくまで変化の第一歩。ダメな男達がどう変わっていくのかは、また別の映画で見ればいいのだ。


そんなことはともかく、元気の出る映画だった。「どうせバカをやるなら、とことんまでいかなきゃいけない」ってのは、大切な格言ですな。