燃え殻著。短い章のひとつひとつが、場面のそれぞれが妙に心に残る作品。著者とほぼ同年代の読者だからこそ共感できる何かが、それはきっと時代の記憶とでもいうべきものがあるのだろう。本作は何かを成し遂げたとか、衝撃的なドラマがあったという物語ではなく、時の流れにそって年を重ねていくうちに、大切な何かが手から零れ落ちていく、そんな喪失の物語。
燃え殻著。短い章のひとつひとつが、場面のそれぞれが妙に心に残る作品。著者とほぼ同年代の読者だからこそ共感できる何かが、それはきっと時代の記憶とでもいうべきものがあるのだろう。本作は何かを成し遂げたとか、衝撃的なドラマがあったという物語ではなく、時の流れにそって年を重ねていくうちに、大切な何かが手から零れ落ちていく、そんな喪失の物語。