雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

成瀬は信じた道をいく

 

 

宮島未奈著。前作で衝撃的登場を果たした主人公成瀬あかりだが、今回は続編なのでそこまでの驚きはなく、しかし相変わらず魅力的な主人公なのでさわやかな読後感であった。他人にどう思われるかを評価軸にせず、自分が何に興味関心があって、どうありたいかという心の声に素直に従うこと。これが成瀬シリーズにおける一貫したテーマなのだろう。

 

本作中では「コンビーフはうまい」が特に良かった。他人の評価に従って生きることについて、成瀬自身は肯定も否定もしていないのだが、成瀬を見ているとそんなことがどうでもよくなってくる。自分の人生は他人のためにあるわけじゃない、そんな当たり前のことに気づく。まあ、成瀬は他人に興味なさすぎな気もするが。

 

 

irota.hatenablog.com