雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

鎌倉殿の13人 第31話 諦めの悪い男

今回は怪優、佐藤二朗の回。狂気の笑顔はまるでエイフェックス・ツインのようだった。冒頭、なんと康すおんが一人二役。「佐々木のじいさん」と「その孫」を同じ役者が演じるとは。本筋とは関係ないところで驚き、笑ってしまった。

ドキュメント72時間 歴代ベスト10

NHKの「ドキュメント72時間」も放送開始から早や10年間か*1。この番組、私はかなり初期から観ていたと思うが、いつどの回を見ても、本当に世の中(日本国内だけでも)には色々な人がいて、その人それぞれに様々な状況があって、皆その人限りの人生を懸命に過ごしているのだなと思い知らされる、本当に良い番組だと思う。今回は10年間の歴代ベスト10を振り返る企画ということで、全部録画して妻とふたりで観ている。こんな夏休みの過ごし方も、また悪くない。

 

 

*1:2012年以前にも単発で試験的に(?)放送されていたようだが。

沈まぬ太陽(1)~(5)

 

山崎豊子著。今日で日本航空123便墜落事故から37年。本書はこの事故を元にして書かれたものだが、とにかく長かった。物語上重要でもなく、かつ伏線にもなっていない場面が多くあり、正直なところ、もっと短くまとめられたのではないかと思う。

 

しかし、ここまで長く描いたからこそ御巣鷹山事故のリアリティが表現できたのであり、また組織の冷徹さと理不尽さ、政治の腐敗、企業の倫理欠如などを、これでもかというほど執拗に描かれていた。また、一度貼られたレッテルというものが、いかに剥がすことが難しいかも表現されていた。しかしJALはこんなひどい会社だったのだろうか・・・。

 

残念ながら、「半沢直樹」のように苦しみ続けた主人公が最後には倍返しで逆転勝利、とはならず、なんともすっきりしない終わり方ではあるが、それもまた、現実はこういうもんだよなという諦念をしみじみと感じ、読後感はそれなりの満足感であった。

花火大会

親戚の家で寿司を食べ、地域の花火大会を見に行った。去年、一昨年とコロナ禍で中止だったので、久々に楽しめた。我慢や自粛が続く昨今だからこそ、こういうイベントは貴重で、ありがたかった。ささやかな夏の思い出。

忙しい一週間だった。

コロナから復帰して迎えた一週間、まずは空白期間分を取り戻し、リハビリを経て、しかも仕事の山場でもあったので、ひたすら忙しくてしんどい一週間だった。なんでこんなにしんどい思いをして働かなければならないんだろう、と思いつつ、職場の同僚が頑張っているのでつい一緒に頑張ってしまった。疲れた・・・。

夜が明ける

 

 

西加奈子著。人が生きていくことの難しさと、それでも懸命に生きていく姿を描く。皆が成功するわけではないし、皆が強く生きられるわけでもない。むしろ、人生はうまくいかないことばかりだし、どうすれば良いのかも分からないままに人生は過ぎ去っていく。それでも、抗い、声を上げていくこと。人に勝てなくても、自分に負けないこと。そんな絶望の中に潜む希望を描く作品だった。本書結末の先に光はあるのか、と言われると分からないし、本当に夜は明けるのだろうか、と考えてもやはり分からない。

コロナ自宅療養記(9日目)最終

7:00 起床。体調は良好で、薬を止めてから既に72時間以上経過している。やはり10日間の療養期間は長すぎるな。体力が戻ってくると外に出たくなるが、感染防止のためもうしばしの辛抱。

振り返ると、最初の3日間ほどはつらかった。特に頭の痛みと喉の痛み。寝ることしかできなかったのに、痛みのせいで目が覚めるほど。

しかし、その後はたっぷり療養したし、とにかくよく寝たし、たくさん本が読めたのはありがたかった。もっと良い時間の使い方があったのかもしれないが、どんな休みも終わればあっという間だ。寝室から出られないという制約は厳しかったが、一週間ぐらいだったらどうということはない(ただ、体力を始め、全体的に自分が衰えていっていることをリアルに感じた。使わない能力は確実に失われる。なかなかの恐怖体験)。ともかく、世話をしてくれた家族に感謝したい。

久しぶりに読み直した「HUNTER×HUNTER」はやはり傑作で、キメラアント編の最後、王とコムギの場面は漫画史に燦然と輝き続けるだろう。今も冨樫先生が頑張って続きを描いてるらしいので、私ももう少しだけ頑張ってみようかな。

寝室にこもりっきりの生活を過ごす中で思ったことは、黒田官兵衛西郷隆盛。官兵衛は有岡城の地下土牢に1年近く幽閉され、また西郷は沖永良部島に流刑となり、1年6ヵ月あまりを牢生活で過ごした。狭い部屋に閉じ込められ、自由を奪われて過ごす生活が1年も続く中、彼らはどうやって精神を保ったのだろう。たった10日間で値を上げた私からすれば、気が遠くなるほど長い時間だ(しかも、エアコンもなければベッドもない、快適性ゼロの生活だったはずだ)。

明日からは、少しずつ、徐々に日常生活に戻していこうと思う。体力、頭の働き、コミュニケーションと、ちゃんと元に戻るか不安ではあるが(コロナの後遺症で疲れやすいという症状があるらしい)。