雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

天麩羅と切り絵展

 今日の昼食は贅沢なものだった。行ったのは、桂川の川岸にある天麩羅料理「川辰」。カウンター席へ座り、大将が揚げてくれる天麩羅をすぐに頂く。揚げたて5秒。海老はぷりぷりだし、琵琶鱒はとろとろだし、薩摩芋はしっとり。コース料理の締めは、かき揚げ天丼。雰囲気も良くて、まったく至福のひとときだった。


 その後、美術館「えき」KYOTOで開催中の「久保 修 切り絵の世界展」を観覧する。これは大変良い企画で、作品ひとつひとつに見入ってしまった。その細やかさや、独特の構図、切り絵ならではの味わいと、素晴らしい作品群だった。「曼珠沙華」や「蕎麦」、「フラメンコ」なども素敵だったが、町家シリーズがお気に入り。


 ただ、切り絵というものは、その厚みや影といった立体感が重要なので、スキャンして図録や絵葉書のようにしてしまうと、魅力が薄れてしまうのがつらいところ。一点モノの貴重性というか、もしくは壮大なアクション大作は映画館で観るべきというか、つまりは切り絵作品については直接鑑賞するということが大事だということ。人間の眼というものは、恐るべき認識能力を持っているということなのかもしれない。