雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

NHKスペシャル 沸騰都市「ロンドン 世界の首都を奪還せよ」

 最近はずっとテレビを観ているなあ。この番組のあとも、上原ひろみが出ているという理由で「英語でしゃべらナイト」を観てしまったし。それはさておきこの新シリーズ、実に面白い。何より構成が上手い。さすがNスペ。


 ロシアや中国、インドといった新興国の富豪からの投資と労働者移民によって経済のエンジンを取り戻し、各種の規制が厳しくなったニューヨークから世界一の金融都市の座を奪いつつあるロンドンが今日のテーマ。「門戸開放」は、金融や労働市場だけでなくサッカービジネスにも及ぶ。人口の3割が「外国人」で占められるようになった国際都市ロンドンは、経済の加速と保守層の反動との渦の只中にあるようで、なるほど確かにこれは「沸騰都市」だな、と納得。


 最近の市長選で負けてしまったものの、前ロンドン市長リビングストン氏の政治家としての視野の広さと大胆さが印象に残った。ロンドンが国際金融都市として生き残るためには外国からのヒトとカネを流入させるしかない、というのが主張の根幹。経済と国際問題について、ここまで確固とした持論を展開できる(執行できる)政治家は日本には少ないだろう。もちろん、それが正しいかどうかは別問題だし、選挙の都度市民が決めることだ。大事なことは、広い視野で世界を見て、客観的に社会(経済)を捉え、魅力的なビジョンを掲げることができるかどうかだろう。


 マネーは、行き場を求めて常に彷徨っている。そうした性質を利用する仕組みを整えることが出来た人(場所)にマネーが流れ込む。ホント、生き物のようだ。