雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

アメリカ大統領選

現職のトランプが負けた。「ルポ トランプ王国」によると、前回4年前の大統領選では、「トランプが勝ったというよりもヒラリー・クリントンが負けたという方が適切な評価」という記述があったが、今回の大統領選もバイデンが勝ったというよりは、トランプが負けたと見るべきなのだろう。おそらく今後、バイデンの勝因を分析する見解はそれほど登場せず、トランプの敗因を説明する見解がたくさん出てくると思われる。そして、その主要な敗因は、コロナ禍(およびそれに対するトランプ政権の対応)に置かれるのだろう。

 

逆に言えば、コロナ禍が発生しなければトランプは2期目を迎えていたはずなのだ。日本人の私には理解しがたいが、トランプ大統領は支持者から圧倒的な人気があった。トランプ大統領を批判する声が多かったことは事実だが、それはその人が「反トランプ陣営」であることを示しているだけで、親トランプ側をひっくり返すには至らなかった。実際、今回の大統領選は開票が終わるまでどちらが勝つか本当に分からない接戦だった(現実は、開票結果が出た後にもかかわらず、「今後どうなるか分からない」という意味不明な状態だ)。

 

アメリカ国民の分断の深さによってトランプ大統領が生まれ、任期中にその分断はさらに深くなり、今回の選挙が終わっても事態はそう簡単には変わらないだろう。これは決してアメリカだけの話ではない。「Make America Great Again(アメリカを再び偉大な国に)」のスローガンは、どこの国でも起こりうる。絶望を見出すのは簡単だが、希望を育てるのはとても難しい、と痛感する。

 

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