雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

自分の中に毒を持て


 岡本太郎著。克己と歓喜と挑戦に満ちた、氏の人生観が直に伝わってくる書。印象に残ったのは、冒険について書かれた箇所。日常は社会的な安定を保持しておきながら、一時的な享楽として羽目を外すことを冒険と呼ぶのは違う、と語る。山へ登ろうとする前に、生きること自体が冒険となるような生き様をしろ、ということか。

冒険は賭けである。ならば一生を通しての戦いであるべきだ。人生全体が終わりのない冒険であるはずだ。
(中略)
なぜ冒険家は一時的なものだけに身体を張り、永遠に対して挑まない、賭けないのだろう。ぼくの「危険に賭ける」というのは、日常の、まったく瞬間瞬間の生き方なんだ。
(中略)
人生、即、絶望的な闘いなのである。それは絶え間のない、永遠の冒険だと言ってもいい。