自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか (青春文庫)
- 作者: 岡本太郎
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 1993/08/01
- メディア: 文庫
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岡本太郎著。克己と歓喜と挑戦に満ちた、氏の人生観が直に伝わってくる書。印象に残ったのは、冒険について書かれた箇所。日常は社会的な安定を保持しておきながら、一時的な享楽として羽目を外すことを冒険と呼ぶのは違う、と語る。山へ登ろうとする前に、生きること自体が冒険となるような生き様をしろ、ということか。
冒険は賭けである。ならば一生を通しての戦いであるべきだ。人生全体が終わりのない冒険であるはずだ。
(中略)
なぜ冒険家は一時的なものだけに身体を張り、永遠に対して挑まない、賭けないのだろう。ぼくの「危険に賭ける」というのは、日常の、まったく瞬間瞬間の生き方なんだ。
(中略)
人生、即、絶望的な闘いなのである。それは絶え間のない、永遠の冒険だと言ってもいい。