雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

景気対策としての所得税減税

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所得税が一年間減税されるということは手取り額が増えるということ。その一部は消費に回ることとなって需要喚起につながるだろうが、その期間が一年間と分かっているなら将来の負担増に備えて貯蓄しておく方が自然なので、結局需要喚起の効果は限定的となってしまい、経済対策としてさほど期待できない。せめて、「施策の終期については効果とその時点の経済状況を見極めて判断」くらいに逃げておけば良かったのに。

 

手法についても、どうせ減税するなら「手元にある金を支出したくなる(=今使っておかないともったいない)」と思わせる施策の方が需要喚起には有効と考えられるので、(消費を抑える効果を一時的に外す)消費税減税という手法は悪くないように思われる。しかし、その手段はとられなかった。

 

景気喚起効果は期待できなくてもインフレ対策にはなるじゃないか、という意見もあり得るが、なんせ施策の実施は来年6月。この時期のずれもまた期待感を上げるには邪魔になる。そもそも、税収増分の還元として、という大義名分自体があまり評価されないわけで。

 

政権の切り札として発表した策が評価されなかった以上、もう切れるカードは残っていないと推測される。では、どうするか。・・・一体どうなるのだろう。