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オードリー・ヘプバーンの映画を続けてみるのは良くないな。個性が強すぎるというか、作品の支配力が強すぎて、どれも同じような感想で終わってしまう。「ああ、オードリーは素敵だなあ」なんて、映画の感想としてはどうかと思うわけで。それでもやっぱり、オードリーは本当に魅力的だとしか言えない。品のあるというか、凛とした美しさと、華やかな可愛らしさが同居しているのには、どこかしら凄みすら感じる。ゲイリー・クーパーも格好よかったけれど。
「おしゃれ泥棒」は気軽に楽しめる作品だが、「昼下りの情事」は心が痛む映画だった。懸命に背伸びする様が痛々しいし、作品終盤に父親が娘を思う気持ちを想像すると決してハッピー・エンドとは言えないだろう。それはさておき、あっけないほど簡単に恋愛が始まってしまうのは、昔の映画のお約束なのだろうか。