雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

自虐の詩


 不器用な二人の人生の物語。不幸のどん底にいる人が「幸福とはどこにあるのか」と問い続けるが、答えは見えない。しかしあるとき、全てを受け入れることが出来るようになる。思っていたより深い物語だった。背中で語る葉山イサオ役の阿部寛、いかにも幸薄そうな森田幸江を演じきった中谷美紀、二人とも素晴らしかったなあ。


 若いときにはあれほど優しかったイサオが、あのようなダメな男になってしまったのか、一見不思議に感じられるが、年月というのはそういうものだとも思う。自分自身を反省してみれば、人間にはそういうところもあるものだ、と実感できてしまう。


 出演者の選定、カメラワーク、小道具、主題歌。全てに満足。上手い。

幸や不幸は、もういい。
どちらにも等しぐ価値がある。
人生には明らがに意味がある。