わが青春に悔いあり―狐狸庵閑話 (角川文庫 緑 245-12)
- 作者: 遠藤周作
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1974/10
- メディア: 文庫
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遠藤周作著。軽妙で自由で読みやすいエッセイ。学生モノは、大分時代が違うだろうに、何故か私の心にぐっとくる。とはいえ、さすがに夫婦ネタの話は感覚が古すぎて賞味期限切れか。
遠藤周作とか、森毅とか、または北杜夫といった、軽妙でしかし軽薄ではない、肩の力が抜けているエッセイの書けるお年寄は、現代にはもはやいないのだろうか。人間、年を取るにつれて頑なになり、自意識過剰になり、説教臭くなってしまうもので、脱力した文章が書けるということは、結構難しいことなのだろう。