雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

海と毒薬

海と毒薬 (新潮文庫)

海と毒薬 (新潮文庫)

 遠藤周作著。罪の意識とは何か、罪の意識を規定しているものは何か、日常とかけ離れた善や正義が如何ほどに無力なのか、生が前提の時代に死を思って生きることと、死が前提の時代に死と共に生きることの違い、臆病さは時として人間の良心の現れであるということ・・・・・・そんなことを考えながら読む。重苦しい。しかし、人間の*1根源的なところをえぐり出している、重要な基本書だと思う。

*1:「日本人の」と対象を狭める必要は無いだろう。