松本大洋著。6巻で完結。もう少し読み続けたかったけれど、媒体雑誌が廃刊したこともあり、仕方ないのかもしれない。傑作である。やはり松本大洋は唯一無二の漫画家だ。
最終話。春男と足立のキャッチボールのシーンにぐっと来た。読みながら涙がにじみ出てくるが、これがどういう種類の涙なのか、自分でもよくわからない。
読み終わり、ただぼんやりと、自分の子供のことを頭に浮かべながら、そして、人生の難しさをかみしめる。どうか、子供に降り注ぐ不幸が少なくなることを、そしてそれ以上に、子供達がそうした不幸を乗り越える力を手に入れられることを祈りたくなる、そんな心情である。