雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

リトル・ミス・サンシャイン


 個性の強い家族のロードムービー。ヘロイン愛好家の祖父、勝ち負けの枠組みにしか興味の無い父親、ヒステリー持ちの母親、自殺未遂をしたばかりの叔父、決してしゃべらない兄、そしてミス・サンシャインを夢見る小太りなヒロイン*1。もちろんロードムービーなので、最初はバラバラな家族が旅を続けていく中で互いの壁を乗り越えていくという王道パターン。ロードムービーで車に故障が起きるのもお約束だが、この映画の場合は解決方法が見事だった。皆が車に飛び乗るシーンは何度見ても笑ってしまう。


 と書くと、なんだかありきたりな映画のようだが、それでもやっぱり観て楽しめるのがロードムービーの良いところ。客観的にみればこの家族、周りの迷惑を顧みないという意味で自己中心的(DQN的?)としか言えないのだが、家族愛という観点から見れば良い場面が盛りだくさんだ。他人がどう思おうと家族が大事という発想は、多分、正しい。


 家族を守るということが第一のテーマ。そして第二のテーマは挑戦すること(自分の殻を破ること、諦めないこと、失敗して苦悩して学んで乗り越えること)。コメディタッチが基調だからこそ、時々挟まれるさりげない一言が心に響く。良い映画だった。

*1:地区大会で2位になったということ自体、映画を最後まで観ると余計に理解できなくなってしまうのだが。