長男のインフルエンザも治癒し、幸いなことに親は発症しなかったので、平穏な週末を過ごすことができた。天気も良く、暖かくなってきたので、近所の子を連れて公園に出かける。梅の花が咲き、ふんわりと良い香りがする。子供たちと元気に外で遊び、帰りには暑くなってアイスを食べてしまうほど。そうか、ようやく冬が終わるんだな。今年の冬は、寒かった・・・。
長男が初のインフルエンザ罹患。木曜日の夜に身体が熱いと泣き続けたので、風邪かなくらいの気分で金曜の朝から小児科にいったら、お医者さんは迷うことなく綿棒を花に突っ込んだ。長男ぎゃん泣き。そして「陽性ですね。保育園も5日間はお休みしてください。」とのこと。
全く予想していなかった結果に驚き慌てる親二人。ローテーションを組んで仕事に都合をつけつつ、思ったのは「次にどちらかがインフルエンザにかかったら、仕事どうしよう」ということ。それからは家の中でも基本的にマスクをして過ごし、長男の鼻をかんだティッシュはビニール袋に捨ててすぐに手を洗い、感染を防ぎつつ、野菜と果物とヨーグルトを食べてよく寝て免疫力を高め、今日も発症しませんようにと祈るようにして過ごす日々。
ようやく長男の熱も下がり、今のところは親はいずれも健康体(たぶん)。健康というものは有難いものだな、と身に染みて思う冬の終わり。
MINTでSuchmosを知って以来、なかなか頭から離れなかった彼らの音楽。ひとつひとつの音がくっきりとしていながらメロディは多彩、そして浮遊感のある歌声と洒落た歌詞。一言で言えばカッコイイ。「STAY TUNE」「Gaga」「YMM」なども好きだ。
武正晴監督、安藤サクラ主演。観てよかった。嚙み切れない肉を食べながら二人の心身が近づく場面には心を打たれたし(理由はうまく言語化できない)、主人公がボクシングを通じて変わっていく様は格好いいし、後半の盛り上がり感が半端なかった。シャドウボクシングのシーンにはとにかくしびれた。最後のカメラ長まわしのシーンも素敵な余韻があった。
主人公は、最後に試合で負ける。しかし、大事なことは勝敗ではない(彼女は負けて悔しくて泣くんだけれども、それでも大事なところはそこではない)。中島みゆきも言っている。「勝つか負けるかそれはわからない。それでもとにかく戦いの出場通知を抱きしめて、あいつは海になりました」だ。何かに打ち込む、ということ。人生の一部を注ぎ込む、ということ。
私は基本的に、ダメな登場人物が多い映画が好きで、本作は大変気に入ったのだが、妻からすると「そういうリアリティは追い求めなくても・・・。映画くらい素敵な雰囲気に浸りたい」とのこと。男女で鑑賞する作品の選択は、いつも難しい問題だ。
ドン・ウィンズロウ著、 中山宥翻訳。いつものウィンズロウ節は少しだけ影を潜め、従ってハードボイルド感は弱めで、その分「甘さ」があるのは、若くて男前の主人公ブーン・ダニエルズの設定に由来する。同じサーフィンを愛する男でも、フランキー・マシーンとは背景が違い過ぎる。
本作も読みやすいし、読了後の満足度は決して悪くないのだが、やはりウィンズロウの本を読むからには、脳が沸騰するような興奮が欲しいと思ってしまう。結局、「犬の力」が凄すぎたのだ。ということは、次は「ザ・カルテル」を読むしかない、ということか。間違いなく睡眠不足になるだろうが・・・。