雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

ほったらかし投資術

 

全面改訂 ほったらかし投資術 (朝日新書)

全面改訂 ほったらかし投資術 (朝日新書)

 

 

 山崎元、水瀬ケンイチ共著。投資家を本業としていない人は、信託報酬と手数料を抑えて、幅広い銘柄に投資することが肝要であるという観点から、インデックス投資を勧める本である。

 

 全体のアセットアロケーションを決めたら(例えば海外先進国株式4割、新興国株式1割、国内株式5割)、コストを小数点以下までこだわって投資信託を選定し、定期的(機械的)に積み立てるやり方は、理に適っていると思う。簡単に読み進められてためになる、サラリーマンにおすすめの投資入門書だ。

 

 ただし、「長期的にみて経済は右肩上がり」ということが前提となっているようなので、「今がバブル期にいる」、または「経済危機が近い」と感じているなら、このやり方は危険になる。市場が大きく下げたときこそ好機だし、皆が楽観的に値を釣り上げているときは危機だという意識も必要だと思う。これまで数年間もの間、緩和策を打ち続けてきた日本、またこれから金利を上げていく方針を明確にしているアメリカ、そしてそれらの影響を受ける新興国経済。果たしてどうなることやら。