- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1995/09
- メディア: 単行本
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- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1996/04
- メディア: 単行本
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塩野七生著。著者が考える最も偉大なローマ人、ユリウス・カエサルについて書かれた2冊。取捨選択をほとんどせず、書けることは全部書いておこうと思ったのか、ページ量がすごいことになっている(上下あわせて1,000ページ近い)。まあ、確かに読んでいて面白い。ガリア戦役も、ルビコン以後も、カエサルという人物はまるで物語の主人公の様に超越した力を持っていたかのようだ。
本書の中で、虚栄心と野心の違いについて述べられていたところが印象に残った。ポンペイウスは野心は無いが虚栄心が大きい人物であるのに対し、カエサルは虚栄心よりも野心が上回るひとだそうだ。私自身を分析してみれば、ずばりポンペイウス型であり、野心は取り立ててないものの、虚栄心だけは強いから始末に悪い。「将来の夢」を聞かれても答えられないくせに、テストの成績だけは人に負けたくない、という子供のまま大人になってしまった。野心を胸に抱く人物に憧れる。
何にもまして私が自分自身に課しているのは、自らの考えに忠実に生きることである。だから、他の人々も、そうあって当然と思っている。
人間ならば誰でも、すべてが見えるわけではない。多くの人は、自分が見たいと欲することしか見ていない