雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

ユナイテッド93


 9・11に起きたハイジャック事件の模様を描いた映画。DVDに特典映像として入っている、遺族の「その後」を追ったドキュメント*1も含めて、この作品は9・11で亡くなった被害者の遺族全てに捧げる鎮魂歌なのだろう。鑑賞前には「悲劇を扱って金儲け/プロパガンダですか。それはご立派ですね(棒読み)」と感じていたのだが、それはどうやら間違いだったようだ。


 政府や当局の失態などについては別にして、なんともコメントがしにくい映画だ、と感じたのは、決して出来が悪いからではなく、恐らくは9・11という事件が、日本人である私ですら「体験した」と感じるほどにリアルなものだったからだろう。あのとき、テレビを通じて感じた衝撃と恐怖をまだ頭のどこかで覚えているのかもしれない。だからこそ、観る価値があるのだが。

*1:実に良い出来です。