雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

世界のお弁当とソトごはん

 

 

岡根谷 実里著。「世界の台所探検家」の著者らしく、世界の「いつものごはん」を紹介してくれる。今回の切り口はお弁当。各地の弁当からは、各地域の気候、風土、文化、価値観が見えてくる。「お弁当とはこういうもの/こうであるべき」という固定観点を砕いてくれる。大変面白い。文章もさらりとしていて読みやすいし。

 

オランダでは「食事は燃料」と捉え、毎日がチーズサンド。準備も簡単で合理的。北極圏(ノルウェー)では凍らないことが何よりも重要な条件となるので、トナカイの干し肉。砂漠の遊牧民(ヨルダン)ではラクダ乳とデーツ。観光では分からない、世界各地の暮らしが伝わってくる。また弁当以外の食生活も興味深い。フィンランドではいつでもどこでもマッカラ(ソーセージ)、ペルーでは現地調達のイモ料理。

 

それにしても、どこでも行き何でも食べる筆者はすごいな(最後には食あたりになってしまうが)。