雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

室町は今日もハードボイルド

 

 

清水克行著。日本中世は、武士も百姓も、男も女も殺るか殺られるかのハードボイルドな時代。野蛮かどうかはさておき、この世界で生きるのは簡単ではない。「鎌倉殿の13人」でも描かれた「うわなり打ち」も登場する。大変に面白い歴史本。

 

「歴史に学ぶ」というと聞こえは良いが、著者が言うように、今の日本人とは人生観、世界観、哲学とかなり感覚が異なる人達なので、そこを理解したうえで取り入れないといけないとは思う。直江兼続の兜の「愛」は愛宕権現または愛染明王を示した武人なのであって、「友愛」や「仁愛」の人じゃない、という説明には大いに納得。