- 作者: デイヴィッドベニオフ,David Benioff,田口俊樹
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/12/05
- メディア: 文庫
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デイヴィッド ベニオフ著、 田口 俊樹訳。素晴らしい作品。主人公が軍隊に捕まり漆黒の牢屋に閉じ込められる場面、ナチスが文字が読める者と読めない者に捕虜を分ける場面、そしてクライマックスのチェスの場面と、没頭してページをめくり続けていた。
読みやすく、ユーモラスに描かれているし、主人公(祖父)にとってはハッピーエンドなのだが、読了後に強く印象に残ったのは戦争の悲惨さとみじめさである。
包囲戦という背景もあるのだが、人は常に飢えていて、そして簡単に死ぬ(殺される)。それが戦争であり、非常事態における日常風景なのだ。