脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方
- 作者: ジョン J.レイティ,エリックヘイガーマン,John J. Ratey,Eric Hagerman,野中香方子
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2009/03
- メディア: 単行本
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ジョン J.レイティ、エリック・ヘイガーマン著。本書によると、運動は、脳が学習する環境を整え、ストレスを軽減して、不安症やうつを克服および予防し、ホルモンバランスを正常にして、更には老い(認知の衰えや身体機能の低下)を停止させる。望ましい運動は有酸素運動。歩くのも良いが、ジョギング、ランニング、縄跳び、エアロビクス、水泳と、身体にある程度強い負荷がかかる運動も必要とのこと。
人間は本来動き回るような仕組みで出来ているのに、現代人はますます運動不足になっており、このために精神に支障を来しているというのが著者の分析である。精神疾患の治療は、投薬と運動をセットで行うべきだ、とのこと。なるほど。
精神薬を服用することと運動することは、脳にとって同じ作用を生み出すらしい。本書は、脳の仕組みについてニューロン、海馬、ドーパミン、GABA、アドレナリンなどを用いて説明する。教科書を読んでいるようで、また何度も同じ論調が繰り返されるので若干眠気を誘うが、概ね納得する内容だった。
雑誌Tarzanのネタ元になってそうな感じというか。私も運動しよう、という気になってきた。ただ、運動は継続しないと筆者が述べているような効果は得られないようだ。だから、日常の習慣として取り入れた方が確実だし、簡単だ。育児と仕事に追われるサラリーマンとしては、スポーツジムに通うことなど夢の話なので、毎日の通勤に徒歩や自転車の時間を組み込み、もしくは昼食時に少し遠くの店まで遠征するとか、そうした工夫をしてみることが大事なのだろう。