子ども・子育て支援新制度が2015年4月から始まる。長男が通うことになる保育園も無事決まり、まずは一安心。保育園探しには本当に苦労させられたし、困っているときに何もしてくれなかった役所の対応は忘れられないし、受け入れてくれた無認可の保育園には心から感謝しているし、何より親の都合に振り回された子どもには申し訳ない思いでいっぱいだ。
保育園の待機児童問題は、すぐに解消できる問題ではない。保育園と幼稚園がこども園に統一されなかった以上、根本的な解決を図る道は閉ざされている。保育園に預けたい子供の数は増加し、幼稚園に通う子供が少なくなっているのだから、それぞれの機能を統合するより仕方ないと思うのだが、そうした数合わせの発想を選ばなかった人も多くいるのだろう。厚労省に文科省、保育士と幼稚園教諭、そして共働き世帯と専業主婦世帯。
待機児童問題について、今もたくさんの人たちがその解決に向けて取り組んでいることは想像に難くないが、根本的な解決は当分先の話になるだろう。それよりも、もっと運用面で柔軟に対応することで「しのげる」事態があるということは指摘しておきたい。保育士の資格の有無、年齢別のクラス編成人数、入園の優先順位、利用料の設定等、硬直的な制度を設けてしまった結果として、つまり運用面が理由で待機児童が発生しているという実態がある。もちろん、これらの制度にも理由があることは承知の上だが、児童福祉法第24条第1項の趣旨に比べれば重要性は劣るのではないか。