雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

竜馬がゆく(1)-(8)

竜馬がゆく (新装版) 文庫 全8巻 完結セット (文春文庫)

竜馬がゆく (新装版) 文庫 全8巻 完結セット (文春文庫)


 司馬遼太郎著。以前から読みたいと思っていたところ、義父より借りることになり、初読。大河ドラマ「跳ぶが如く」や「龍馬伝」などで大体の筋書きは知っていた気になっていたが、まったくもって密度が違う。司馬遼は一体どれほどの資料に当たり、そしてどれほど「捨てて」この本を書いたのだろう。坂本龍馬の人間像がくっきりと描かれていた。


 一度読み始めたら止められず、ほとんど一気に読んでしまった。中盤以降の波乱万丈の活躍ぶりは大変面白く、「事を成す」人間について考えつつ読み進めた。維新に携わる群像図とでも言うべきか、どの人物にも物語があり、明治維新の奇跡性を改めて認識する歴史小説であった。是非、またいつか読み返したい。