雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

体罰

 大阪市立桜宮高校、柔道全日本女子監督をはじめとして、芋づる式に体罰の事件が明るみに出て、糾弾されている。万引きは窃盗であり、いじめは暴行であるならば、体罰は「指導」ではなく「暴行」だろう。力の行使が許されるのは正当防衛だけということが、基本的な枠組みのはずである。


 自分のことで思い返してみると、小学校のときに一人、酷い暴力教師がいた。「連帯責任」と言って殴り、ビンタをし、蹴り、毎日のように暴力をふるっていた。今でも明確に覚えているが、ある生徒が一度、殴られたときに納得のいかない表情でその教師を睨んだ時に、その教師は逆上して「なんだその目は!」と、何度もその生徒を殴っていた。今思えば、何故問題にならなかったのか不思議なほどだ。


 体育会系が悪いとは思わない。私が小さい頃にやっていた剣道では、叱られることはあっても殴られたりすることは無かった。師範の方々は、幼い子どもに対しても、心のあり方をちゃんと説ける立派な大人だった。ただ、最近の報道を見る限り、人に何かを教える際に、理由や道筋や手法を言葉で説明する代わりに、威圧的な言葉や力の行使によって従わせるやり方は、日本の教育やスポーツの世界における一般的な風土なのかもしれない。そして、そうであるならば、問題の根は限りなく深い。