雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

東寺

 少し寒いが天気も良く、久々にふたりで近所へ出かける。秋季特別展が開催中の東寺、その周囲はイオンが出来たおかげで雰囲気が変わっており、これまで以上に五重塔が見えなくなるのは残念なことだけれども、京都駅南の開発は個人的には望ましいものだと思う。


 青い空に塔が映える。今日は初めて五重塔の初層拝観。外見の重厚さからは想像できない、色鮮やかな壁面に彩られた内部には、仏像が安置されていた。2階はどのようになっているのだろうか。


 そして東寺といえば、立体曼荼羅である。勇ましい姿勢と豪華な服装の増長天持国天がとても格好良かったが、不動明王様の存在感には敵わない。講堂内の「十界」の説明をしばし眺める。自分は今、どこにいるのだろうかと考える。阿修羅か、または餓鬼か。

  • 如来:自らも悟り、又他をも悟らせつつあるもの。自他平等の状態。
  • 菩薩:他と共に悟りを得ようとして願をおこし、修行しているもの。初めて自己を越えた状態。
  • 縁覚:生活の中から独り悟りを見つけだした状態。
  • 人間:堕落することもできるし悟ることもできる。そういう間的存在。地獄と仏の間、人と人との間、生と死の間。
  • 阿修羅:嫉妬心が強く、常に不安がつきまとい戦いばかりやっている状態。
  • 畜生:互いに他を餌食として生長し、自分のことしか見えない状態。
  • 餓鬼:飲食が得られないために苦の止む時がない。欲求不満の状態。
  • 地獄:生きていることすべてが苦であるという状態。


 広くて、それほど人込みもないのでのんびり出来る、散歩するには良いお寺だと思う。いつか、本物の曼荼羅を拝見してみたいものだ。