雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

エド・ウッド

エド・ウッド [DVD]

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 素晴らしい。傑作。『グレンとグレンダ』の中でベラ・ルゴシが "pull the string!" と叫ぶシーンや、『怪物の花嫁』の打ち上げパーティでのエド・ウッドには泣くほど笑える。しかし、この映画の見所は、史上最低の映画監督エド・ウッドが撮影中に何度もつぶやく "perfect!" に込められた映画への愛情と情熱だろう。泣ける。ジョニー・デップは本当に良い役者だなあ。


 本作を観ることによって、ティム・バートンの映画の良さが今までより理解できるようになったと思う。彼の監督作品を初めて観たのは「マーズ・アタック!」だった。これが私のツボに見事にはまり、以降「シザーハンズ」や「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」などの名作も見てきたのだが、私にとってのティム・バートン代表作は「マーズ・アタック!」であり続けた。何故あんなB級映画が好きなのだろう、と我ながら不思議だったのだけれど、今回「エド・ウッド」を観て、もう少し自分の感性を信じても良いのかな、という思いを抱いた。変な人、変なモノに対する彼の視点には、独特の暖かさと懐の深さがあるのだ。