雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

新ゴーゴー・インド


新ゴーゴー・インド

新ゴーゴー・インド


 素朴な文体とイラストだが、しかし旅という行為の持つ純粋性をそのまま記した紀行文。やたらと精神世界や旅の哲学を語るのではなく、淡々とインドをふらつきまわる筆者の姿には憧れを感じる。インドという国は、あるがままに全てを受け入れてくれる悠々として熾烈で、そして時に冷酷な・・・、要するに多様性のあるところのようだ。なるほど、人によって好き嫌いが明確に分かれそうな国だ。


 読んでいて一番印象に残ったのは、「ノー・プロブレム」という言葉の使い方だろうか。謝罪の代わりに(?)使われるところが悠久の大地の文化なのだろう。細かいことを気にする私などは、こういうショックを味わった方が良いのかもしれない。


 ということで、来月あたりにインドへ行きたいな、と計画中。1週間では短いのだけれど、ぶらりとしてきます。多分。で、手当たり次第、ネットで紀行文のテキストを読んでいるのだけれど、気になったことを2つメモしておく。

  1. 旅の検討には、先人の体験を参考にすることが必要であるが、しかし、私の旅を誰かの旅の追体験にしてはならない。この矛盾をどう解決するか。それは、現地で何らかのハプニングを計画的に起こし、そのときその場で判断して、旅をすること自体を楽しむことだと思う。
  2. 紀行文は、概して興奮しすぎの文体が多い。気持ちは分かるが、読んでいて痛々しい。華美な服装を避けるのと同様、文章も過度な装飾は控えるべきなのだろう。私も文章を書くときは感情の盛り上がりを抑えずに書いてしまう性質なので、今後気をつけようと思った。