雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

アジア古都物語(ベナレス)/深夜特急(インド・ネパール編)

深夜特急〈3〉インド・ネパール (新潮文庫)

深夜特急〈3〉インド・ネパール (新潮文庫)


 「深夜特急3」はスピード感もあって読み易く、あっという間に読み終わってしまった。シリーズ物を途中から読むのは邪道だが、それでも十分に面白い。若さ故の感受性や悩みと、長く続く旅の中で筆者の心身が弱っていくさま(ネパール編などがその例)が記載されている。何で人は昔から旅に出るのか、という問いの答は分からないが、分からないからこそ皆旅に出て行くのだろう。何が得られるとか、何を学ぶとかではなく、ただ「どこか遠いところへ行きたい」ということ自体への渇望があるのではないだろうか。それにしてもヴァラナシ(ベナレス)というところは聖俗混沌とした、個人的に興味ある街だな、と感じた。