- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1993/05/21
- メディア: VHS
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人生に必要なのは、勇気と想像力、そして少しのお金さ
人生は願望だ 意味じゃない
幸福のための戦いは美しい
孤独は人を大人にする
チャップリン映画の集大成。老いと若さ、愛と孤独、成功と挫折、喜びと悲しみ、つまりは人生が詰まっている。完璧追求主義者のチャップリンにしては、非常に(驚くほど)「作り」が荒く、そういった意味で「チャップリンの最高傑作」と評価する人たちには到底賛同できないが、それでもこの映画には見る価値があるし、ファンならどうしても観なければいけない作品なのだ。
老カルヴェロに対するテレーズの想いは、おそらく愛といってよいもので、そしてそれを分かっているにもかかわらず気持ちを受け止められないのは、きっとそれこそが「老い」なのだろう。そして、だからこそ大道芸人として小銭を稼ぐカルヴェロに「凄さ」を感じるわけで。
「人生には、寂しさも苦しさも、喜びも楽しさもたくさんある。そして、そうしたもの全てを含めて、人生を愛する」というのがチャップリン作品の根底にあるメッセージだ。バスター・キートンとの共演は、全ての映画ファンへの贈り物。チャップリンの笑顔は永遠に。