雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

習慣

 最近、早朝にスターバックスに行って1時間ほど本などを読んでいる。平日か休日かは関係なく、毎日の目覚めの儀式として行っているのだが、これは精神および身体になかなか良い効果があるなと感じている。前者としては、静かな店内(さすがに客も少ない)での集中できる時間の確保と簡易な充実感、後者としては生活リズムの確保が挙げられるだろうか。デメリットとして考えられるのは、まあ当然お金がかかることだが、上記の効果を金で買うと考えれば良い買い物と言えるだろう。


 平日なら、他の客も多少はいる。大抵の人は新聞を読むか、仕事の資料を整理したりしている。皆さん、朝をそういう風に習慣づけているのだろうか。ビジネス雑誌でも、朝に自分の時間を確保することを良く薦めているしね。店内1時間ほど過ごしてから店を出ると、やけに太陽がまぶしくて、人々は忙しそうに歩いている。今自分がいた空間の心地よさを再認識して、嬉しくなる。カフェインの効果か、いつもより活動的な自分に気付くのも悪くない。ま、私は睡眠欲が非常に強いので、寝坊して行けないことも多いのだけれども。



 (ここからは話も変わるし、長い蛇足/)ちなみに今日は隣に若いカップルが座っていたのだけれど、ふと彼氏が飲み物を派手にこぼしてしまったのだ。そのときの彼女の言動に、私はとても感銘を受けたのでそのことを書いておこうと思う。こぼした彼は単に慌てていただけなのだけれど、彼女はすぐに立ち上がって紙ナプキンを取りに行き、2人でテーブルと床を拭いていた。そして席につき、彼氏が失敗を恥じて謝ると「いつもは私がこういうドジするのにね」と言ってフォローし、「びっくりしたね」と2人で笑い、彼女がすぐに話題を変えておしゃべりしていた。
 で、私が何に感銘を受けたかというと、彼女が「つっこまなかった」ことについてなのだ。こうした事態に対して、その場で怒ったり馬鹿にしてしまう人は流石に優しさが足りないのではないかと思うのだけれど、そうでなくても普通は注意したり、軽く非難したりするくらいは良くあることなのではないだろうか。しかし彼女それすらもしなかった。「テーブルと地面に飲み物がこぼれている」という問題に的確に処理し、「彼氏が失敗して落ち込んでいる」という問題についても上手に解決していた。つまり、問題への対処と、相手への感情的反応とを分けること、および「言う価値のないことは言わない」という単純にして非常に難しいことに見事に成功していたのだ。彼が飲み物をこぼしたのだから、その事実および責任については、誰よりも彼自身が最も良く理解していることであり、そのことについての一切の非難および注意、つっこみは不要であったのだ。こんな些細なことにでも、その人の人間性が現われるのだなあ、と。拍手。