雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

 NHKスペシャル「硫黄島 玉砕戦 〜生還者 61年目の証言〜」を見た。壮絶な戦争の記憶を語る元日本兵の方々は、当然皆相当なお年寄りなのだった。それでも記憶が風化しないとは、戦場の風景がそれだけすさまじかったということか。食料は無く、太陽も新鮮な空気も無く、援軍は来ない、敵の兵力は強大で、捕虜となることは許されず、近々死ぬことだけが確定している、そんな3ヶ月間。


 組織のために個人が犠牲になるなんてことは、戦争に限った話ではないはずだが、それにしてもこれは・・・。人間の命を、これほどまでに軽く扱って許されるものなのだろうか、と泣きながら考えた。生還者のおじいさんが「あそこで死ぬことに、どれほどの意味があったんでしょうかね。死に意味なんてあるんでしょうか。・・・それでも、死に意味が無いっていうのは、あんまりですよ」と語っていた。戦争で死んだ人々に対して、現代に生きる私はどんな態度をとるべきなんだろう。