最近ギャンブル気分で外貨預金をしていたのだが、一時的に儲けさせてくれたユーロがこの半月でガクッと下がってしまった。年末までのユーロは素人でも勝てるくらい簡単に思えたし、いつのまにか勝ったら必ず値はあがる鉄板商品のように勘違いしてしまっていた。ユーロが下がり始めたときも、ここまで一気に安くなるとは想像もしていなかったし、「今までだって持ち直したし、今度もきっとすぐに140円/1ユーロくらいになるさ」と大した根拠も無く思い込んでしまった。んで、気付いてみたら焦げ付いてしまっていたわけだが(注:あ、もちろん心配されるような金額ではないですよ。所詮2年目社会人なんで、外貨貯金額もたかがしれてます)、せっかくだし実体験から学んだことをメモしておこうと思う。
私はバブル期に社会人ではなかったので、当時の雰囲気がなんとなく理解できなかったのだが、今回のユーロ高騰はバブル、つまり経済の実態を捉えたものというより投機的なものだったと思う。原油バブルが終わって投機マネーが集中しやすかったこと、アメリカの経常赤字が各種メディアに煽られたこともあり注目されてドル離れが進んだことなどが原因か?まあ、そんな素人分析はどうでもよく、問題はユーロ高騰が半ばバブル的であったということ。
そこでは、商品(ユーロ)を買えば値上がりして儲かる仕組みに「見えた」し、チャートを見ていたらその波に乗らないのは損(≒儲けそこない)をしている風に思った。んで、実際に大した根拠もなくその波に乗ってみたらある程度成功した。これが繰り返されると、いつしか思考停止してしまい、頭の中で独自の単純な「成功の方程式」を作り上げてしまうのだ。
しかし、バブルはいつか必ずはじける。「なんかよく分からないけど値上がりし続ける相場」なんてずっと続くわけが無い。そして、悲劇はここから始まる。一度思考停止した人間は、なかなか新しい局面を認識できないのだ。過去の成功体験をなかなか忘れることは出来ず、新たな相場の動きを古い時代のフィルターを通して見てしまう。「きっとまた値上がりする」なんて、相場がまるで自分のために動いてくれるかのような錯覚をしてしまう。で、泥沼。あとはいつ「気付いて」損切りをするかどうかの話。
以上が今回の私の頭の流れを描いたもの。私がもし20年前に40歳独身だったら、きっとバブル期にマンション投資をしていたと思う。バブルがはじけるなんて、その流れにつかりきっている個人には予想もつかないだろうし、土地が値下がりすることを感覚的には理解出来なかっただろう。バブル期(とバブルが弾けた時)の感覚が少しだけ理解できたかもしれない。
教訓
- 相場は日々変化することを忘れない
- 適切に損切りを出来るかどうかが投資において最重要課題なのではないか
- 日々の勉強を怠るものは相場に勝てない
(追記)
まあ、現在の為替相場はユーロのバブルが弾けたという状態ではないかもしれない。単にユーロ高が「落ち着いた」という程度か。