アルボムッレ・スマナサーラ著。仏教的観点からみた、「怒り」の正体。著者が、思考を展開する際に勝ち負けの問題として捉えたり、賢い/頭が悪いという対立軸を出したりと、ところどころ腑に落ちない記述もあるのだが、参考になる意見も多かった。特に参考になったのは、
感情の物差しは人によって違う
そう、「世界」を「体験」したときに、どう反応するかは個人が決定することができることなのだ。「嫌なものは嫌なのだから、怒りという感情はどうすることもできない」という考え方は、真実ではない。その他、
- 私は正しいと思うから怒る
- 怒りは自分を焼き尽くす「火」
- 「自分は偉い」というエゴを捨てる
等、まさに仏教的だな、というアプローチ。