雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

カリフォルニアの炎

 

カリフォルニアの炎 (角川文庫)

カリフォルニアの炎 (角川文庫)

 

 

ドン・ウィンズロウ著、東江一紀*1。作品中、火についての「講義」が長く、まるで登場人物の一人であるかのような扱いである。この火を読み解く力を持つのが、主人公ジャック・ウェイド。どこまでも自らの正義を貫く、筋の通った男だが、だからこそ不遇の目に合う。ウィンズロウ作品は、大体こういうタフガイが主人公になっている気がする。そしてその主人公の人柄こそが、読了後の爽快感につながっているのだろう。

*1:やはりウィンズロウ作品は東江さんの翻訳で読みたい、と改めて感じたが、彼は既に亡くなってしまった。悲しい。