雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

夜明けのパトロール

 

夜明けのパトロール (角川文庫)
 

 

 ドン・ウィンズロウ著、 中山宥翻訳。いつものウィンズロウ節は少しだけ影を潜め、従ってハードボイルド感は弱めで、その分「甘さ」があるのは、若くて男前の主人公ブーン・ダニエルズの設定に由来する。同じサーフィンを愛する男でも、フランキー・マシーンとは背景が違い過ぎる。

 

 本作も読みやすいし、読了後の満足度は決して悪くないのだが、やはりウィンズロウの本を読むからには、脳が沸騰するような興奮が欲しいと思ってしまう。結局、「犬の力」が凄すぎたのだ。ということは、次は「ザ・カルテル」を読むしかない、ということか。間違いなく睡眠不足になるだろうが・・・。