ここ数日の市場を振り返ってみると、「いくらギリシャが危機的状況と言われていても、結局は落ち着くところに落ち着くだろう」という常識人的な予測に基づいており、交渉の妥結を期待して徐々に値段を上げてきたのだけれど、そんな甘い見込みを吹っ飛ばすギリシャの国民投票提案。お前ら何のために選挙したんだと、全世界が言いたくなるわけで。ラテンというより、もはやロックだ。
大体、これまで散々国家の破綻危機だと言われ続けてきたのに、先日の選挙でチプラス政権が誕生してしまうような国なのだから、「きっと〜だろう」という思考法で判断するのではなく、「ひょっとすると〜かもしれない」と考えるべきだったのだ。何故か強気な債務者。むしろ困ったのはドイツだ。
果たして、アルゼンチン以来の国家財政破綻が現実のものとなるのだろうか。もちろん、日本も他人事ではいられないのだが。