雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

足を引っ張ることにメリットはないよ

 仕事が上手く流れている人をやっかむ人がいる。特に、それが実力(努力)ではなく、幸運による場合に許せないと感じるらしい。


 何故「自分もそういう風に上手くいったらなあ」とならずに、「あいつも自分と同じように苦労すべきだ」となってしまうのだろうか。どちらも「平等主義」(結果の平等を求めている)ではある。また、自分の幸運を願う気持ちも、人の不運を願う気持ちも、共に運頼みという点でも共通している。しかし妬みという感情はとても強く、根が深く、言うなれば人の業なのだろう。


 そして、人の足を引っ張ることに夢中になる人が生まれる。出る杭は叩かれる。奴隷自慢をする人も同類だ。ほんの少しでも自分の環境を改善すべく努力したり、困っている人を助けたりといった、「+」の方向へ向けて歩くことは果たしてそれほどつまらないことなのだろうか。


 「人の不幸は蜜の味」という、非常に不愉快な諺がある。優越感というものは、自らが秀でることによって生まれるのではなく、人の苦労を見たときに実感できるものなのだろうか。しかし、そこで得られる感情は、いつまで経っても満足感に到達することはない。なぜなら、それは単に人が「落ちていく」だけであり、傍観している自分はどこにも進んでいないからだ。例え一時的に快感を覚えるとしても、成長していない自分が満足することなどあり得ず、従って長期的には自己肯定感も自尊心も生まれない。