雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

NHK 「知るを楽しむ この人この世界」亀山郁夫、ドストエフスキー

 録画していた、NHKの番組を見た。今回は第4回、「魂の「大地」〜ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟』」というタイトルである。核心部分のネタバレがあるので、原作を読んでいない人に見せる番組では無いなと思った。


 カラ兄のテーマは、どんな人の心にも存在する「悪」である。それを親殺しという切り口で、人間の本質について描き出していくのだ。その中でドストエフスキーは神についての恐ろしい見解を正直に記し、更には「幻の第二部」において皇帝殺しについて描こうとしていたと、亀山氏は分析していた。番組の中で、特に興味をひかれたのは、カラ兄ドストエフスキーの実体験を基にした小説であり、ドストエフスキー本人はイワンとして登場していたということ。後者については、読んだ人は「やっぱりね」と思う人も多いだろうが。


 新訳版はまだ読んでいないのだが、まあいつか必ず読む日が来るだろう。楽しみだ。