- 作者: 島宗理
- 出版社/メーカー: 米田出版
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本
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自分の/組織の意志を達成するために、その行動(意思決定)について、精神論(根性論)ではなく、「先行条件」と「結果(動機付け)」から考えてみる本。「個人攻撃の罠」に嵌りがちな精神論に対抗するための視点を、基礎から学ぶことができたのは有益であった。大学の教養講座のテキストのような簡素な作りがなんだか楽しい。
人の行動をまるでプログラムのように考えて分析し、思いっきり単純化すると、本書のようになるのかもしれない。価値観に基礎付けられた目標を明確に、期限をつけて設定すること、何が好子で何が嫌子なのかを知ること、好子が無ければ強化の原理*1は働かないので、新たに自分で考え出すこと、行動を分析するために記録をとること(さらに、記録自体が好子となって動機付けされる)、時には先行条件を変える等の試行錯誤をしていくこと、と、考えるポイントはたくさんある。
他に印象に残ったのは、広い意味での教育について述べていたところ。「分化の原理*2」に基づくシェイピングなどは、「教える」ということについて実に基本的な考え方を整理していると思った。