雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

たそがれ清兵衛

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 山田洋次は時代劇も撮れるんだなあ。殺陣も素晴らしい(これはさすが真田広之と言うべきか)し、組織の論理や社会の流れに抗えない個人や家族の悲哀をきっちりと描いていて、良い映画だと思う。困難な藩命を承諾するシーンなどは、観ていて感情移入してしまった。観る人を選ぶ気はするけれども*1。ただ、これから時代劇はますます撮影が難しくなるのだろうな。たったの150年でここまで風景が変わってしまってはなあ。均衡ある発展ですかそうですか。時代劇を撮影するために海外ロケをするのって、変だし、悲しむべきことだと思う。

*1:条件としては、最低限の日本近代史(特に江戸時代の社会文化面)を理解していることと、あとは日本語が理解できることか。この作品を外国語に訳してしまっては台無しだろう(ニュアンスまで訳すことは出来ないのでは?)。