雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

アタック・ナンバーハーフ、アニー・ホール


 素材のみで勝負している作品という気が(w。結構面白かったです。実話というのがすごい。ただ、作りは結構雑だと感じたかな。DVDの特典映像を見て、尚更「別の監督が作っていればなあ・・・」という思いが増した。そこだけは残念。


 いくつか光る台詞はあった。

ねえ、あなたは何が嫌なの?彼女達が男じゃないから嫌なの?それとも女じゃないから嫌なの?

あなた、今までゲイの人を何人知ってるの?ゲイの友達はいたことある?もしいないなら、私たちのこと差別する資格なんてないわよ


 『プリシラ』を見ても感じたことだが、私は精神的に強いゲイを尊敬している。映画に出てくるような人物は、大抵底抜けに明るく描かれている。当然、その明るさは過去そして現在の悲しみに裏打ちされているもので、そこでとどまらずに前向きに楽しもうとする人として描かれている。強くなくては生きていけない、か。
 私が未だに朝日新聞を取っている理由のひとつは、読者相談を担当しているピーコのコラムが読みたいからだ。彼女はいつも読者に厳しい。厳しいが、とても優しい。読んでいて涙が出ることもある。私ではどう考えても出てこないような内容のコメントを読んだとき、その発言の裏にあるのは知識ではなくてその人の歴史なんだろうな、と反省する。
 ゲイを賛美し過ぎている?そうかもしれない。私はゲイの友達が一人もいないから、本当の所は何も分かっていないのかもしれない。






本日2本目。
アニー・ホール
アニー・ホール【字幕版】 [VHS]
 確かこの映画、見るのは二度目だと思うのだが、参った。後半はただもう切なくて、胸が苦しく、ひたすら泣いた。レビューも出来ないや。

(追記)
主人公と自分を重ねてみてしまった。保守的で、わがままで、世の中に斜に構えて、弱いくせに強がり、軽はずみな発言でいつも失敗している。そんな寂しい男とアニーとの、恋愛の始まりから終わりまで。思い出すだけでも、胸が詰まる。とてもいい映画でした。