雑記帳

関西在住の中年男性による日々の雑記です。

マルクス・アウレリウス『自省録』 (100分 de 名著)

マルクス・アウレリウス『自省録』 2019年4月 (100分 de 名著) NHK出版 Amazon 岸見 一郎著。マルクス・アウレリウスの思想(のさわり)を紹介する本。ただ、著者は自分(とアドラー)のことを語り過ぎだろう。もっとアウレリウスの考えを中心にしてほしかっ…

センゴク権兵衛、最終回

ヤンマガwebで全シリーズ一気読み(毎日5巻ずつ)という企画があったので、ここ数日間ずっとセンゴク漬けだった。やはり改易後のどん底高野山編と、小田原城早川虎口攻めについては歴史漫画史上に残る傑作と思う。本日発売のヤングマガジンで遂に最終回。ず…

老いる意味

老いる意味 うつ、勇気、夢 (中公新書ラクレ) 作者:森村誠一 中央公論新社 Amazon 森村誠一著。88歳の著者が老いることの意味を考え、実際にどのように日々暮らしているかを記すエッセイ。あくまでサンプル数N=1なので、これだけで老いを理解しようとするの…

すばらしい人体―あなたの体をめぐる知的冒険

すばらしい人体――あなたの体をめぐる知的冒険 作者:山本 健人 ダイヤモンド社 Amazon 山本 健人著。人体の仕組みと医学の歴史を分かりやすく説明してくれる本。平易な言葉を使っており、あっさりした文体なのでとても読みやすい。書名のとおり、人体の素晴ら…

もうあかんわ日記

もうあかんわ日記 (コルク) 作者:岸田奈美 コルク Amazon 岸田奈美著。「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」に続いて読む。著者が自らの悲惨な状況を喜劇として書けるのは、自分を客観視できているからであり、同時に笑いの効能を信じて…

ヒカルの碁(1)~(23)

ヒカルの碁 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:ほったゆみ,小畑健 集英社 Amazon ほったゆみ原作、小畑健画。この本がきっかけで長男は囲碁を覚えてくれた。性にあっていたようで、今では詰碁本などを手に取って研究している。私の亡くなった祖父の碁盤を…

センゴク権兵衛(16)-(25)

センゴク権兵衛(18) (ヤングマガジンコミックス) 作者:宮下英樹 講談社 Amazon 宮下英樹著。仙石権兵衛を描いた「センゴク」シリーズをこれまで通して読み直してきたが、全てはこの18巻および19巻のために描かれてきたのだろう。と、思えてしまうほどに…

徒然草を読む

徒然草を読む (講談社学術文庫) 作者:上田 三四二 講談社 Amazon 上田 三四二著。重い病を患った著者は、その人生を見据えながら「徒然草」を読み込み、無常(誰しも死が目前に存在する事実を受け止めること)の中でどう生きていくか、兼好法師の思考を追っ…

あなたもできる! 奇跡のロックバランシング

あなたもできる! 奇跡のロックバランシング 作者:ピーター・ジュール 今日の話題社 Amazon ピーター・ジュール著。風が吹くまでの短命芸術。面白かったし、ただただすごい、と驚愕した。真似してやってみよう、とは思わなかったが。

ああ播磨灘

ああ播磨灘(1) (モーニングコミックス) 作者:さだやす圭 講談社 Amazon さだやす圭著。何故か突然「ああ播磨灘」が読みたくなる衝動にかられ、つい読みふけってしまった。主人公播磨灘は物語冒頭から最強設定で敵は誰もおらず、好敵手が現れたと思っても…

すらすら読める徒然草

すらすら読める徒然草 (講談社文庫) 作者:中野孝次 講談社 Amazon 中野幸次著。いつか兼好法師の「徒然草」を読もうと以前から思っていた*1が、原書を読めるほどの力もなく、どうしようかと考えていたところに本書を発見。読みやすい現代語訳と著者の解説(…

上を向いて生きる

上を向いて生きる 作者:宮本 亞門 幻冬舎 Amazon 宮本亞門著。自身の癌やコロナ禍と向き合い、受け入れ、乗り越えようとする著者の生き方を知る本。「楽天的とポジティブは違う」の章や、「どんどん変わっていいんじゃない?」あたり、変化をしなやかに受け…

センゴク権兵衛(1)-(15)

センゴク権兵衛(1) (ヤングマガジンコミックス) 作者:宮下英樹 講談社 Amazon 宮下英樹著。仙石権兵衛(秀久)を主人公とするシリーズ第4作。これまでの「成功物語」は、本作11巻からの大名復帰までの過程を描くための布石だったのかもしれない。・・・…

囲碁

図書館で「ヒカルの碁」を借りて長男に読ませてみたら、囲碁に興味をもったようなので、とりあえずオセロを使って9路盤の囲碁を教えてみた。囲碁は将棋と違って概念が分かりにくいのではないかと思ったが、案外理解できたようだ(漫画のおかげか?)。とり…

モオツァルト・無常という事

モオツァルト・無常という事 (新潮文庫) 作者:秀雄, 小林 新潮社 Amazon 徒然草に関する批評文が読みたくなり、久々に小林秀雄を読んだ。なんだか懐かしい気がしたのは、おそらく氏の文章が大学入試の問題や模試で良く使われていたからだろう。

人生パンク道場

人生パンク道場 (角川文庫) 作者:町田 康 KADOKAWA Amazon 町田康著。私は人生相談の本を好んで読むが、基本的に相談内容にはそれほど差はなく、面白い本になるかどうかはひとえに回答者の力量による。この場合の力量とは、単なる文章力やウィットに富んだコ…

ゴールデンカムイ

[第1話] ゴールデンカムイ - 野田サトル | となりのヤングジャンプ 野田サトル著。名前くらいは知ってはいたが、なんとなく興味がわかずに未読だったこの作品、全話無料公開と聞いて軽い気持ちで読み始めたところあまりの面白さに読むのが止められなくなって…

耳そぎ饅頭

耳そぎ饅頭 (講談社文庫) 作者:町田康 講談社 Amazon 町田 康著。偏屈を自称する著者が、その偏屈さを治すため、これまで遠ざけていた世俗の様々なことを体験するエッセイ集。その意味では、穂村弘の「現実入門―ほんとにみんなこんなことを?」に似ていると言…

神々の山嶺

久しぶりに再読したら、前回とはまた違った感想を抱いた。名作は、何度も読む価値がある。本作は、登山の魅力と怖さを描いた作品でありつつ、同時に山に人生を賭けた人間を深く描き切った作品でもあるから、私のように登山を趣味としない者でも感動するのだ…

センゴク一統記(1) ~(15)

センゴク一統記(1) (ヤングマガジンコミックス) 作者:宮下英樹 講談社 Amazon 宮下英樹著。「センゴク」シリーズを最初から読み直してみると、その壮大さと密度に驚く。著者も、最初からこれほどの長編を企画していたわけではないだろうが・・・。一応主…

たかが殺人じゃないか

たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説 作者:辻 真先 東京創元社 Amazon 辻 真先著。あえて戦後すぐという設定で書かれた推理小説。時折メタ視点で描かれるのはまあ面白いが、「カササギ殺人事件」を読んだ後だと、ねえ・・・。

スタンフォード式 最高の睡眠

スタンフォード式 最高の睡眠 作者:西野 精治 発売日: 2017/03/08 メディア: Kindle版 西野 精治著。こちらのブログを見て興味を持って読んでみたもの。本書の内容は、この方が上手にまとめられているので、ここには書かない。本書で最も重要な個所は、睡眠…

あなたは何で食べてますか?: 偶然を仕事にする方法

あなたは何で食べてますか?: 偶然を仕事にする方法 作者:有北雅彦 発売日: 2019/06/25 メディア: 単行本(ソフトカバー) 有北雅彦著。様々な(特殊な?)仕事で生活している人々の生き方を紹介する本。職業紹介というよりは、その生き様を描く本である。仕…

1日外出録ハンチョウ(10)

1日外出録ハンチョウ(10) (ヤングマガジンコミックス) 作者:上原求,新井和也,萩原天晴,福本伸行 発売日: 2021/01/06 メディア: Kindle版 以前から「1日外出録ハンチョウ」は「中間管理録トネガワ」と並ぶ名作だと思っていたが、特にこの第10巻は素晴ら…

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった (コルクスタジオ) 作者:岸田奈美 発売日: 2020/09/23 メディア: Kindle版 岸田奈美著。肩の力のぬけた自然体エッセイで、楽しく読めて、ホロリと泣ける素敵な文章だった。中でも、最後の方に閉じこまれ…

カササギ殺人事件

カササギ殺人事件 上 (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 発売日: 2018/09/28 メディア: Kindle版 カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 発売日: 2018/09/28 メディア: 文庫 アンソニー・ホロヴィッツ著、山田 …

AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争

AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争 (光文社新書) 作者:庭田杏珠,渡邉英徳 発売日: 2020/07/15 メディア: 新書 太平洋戦争時代の白黒写真をカラー化する、という企画写真集。同じ写真でも色があると現実感が増して、確かにこうしたことが本当にあ…

半沢直樹 アルルカンと道化師

半沢直樹 アルルカンと道化師 作者:池井戸潤 発売日: 2020/09/17 メディア: Kindle版 池井戸 潤著。半沢直樹シリーズ第5作目。とても読みやすい。すっと読めるのは良いのだが・・・、「時代劇」を観ているような、分かりやすすぎる筋書きに困惑した。シリー…

世界の美しい島100、地球とは思えない世界の絶景

世界の美しい島100 作者:ピーピーエス通信社,アフロ 発売日: 2014/04/10 メディア: 単行本(ソフトカバー) 地球とは思えない世界の絶景 作者:世界の絶景調査委員会 発売日: 2015/02/13 メディア: 単行本

世界のかわいい村と街

世界のかわいい村と街 発売日: 2017/10/23 メディア: 単行本(ソフトカバー) コロナ禍で旅行は難しいので、せめてこんな本を読んで意欲だけ膨らませてみる。旅行するなら、自然豊かなところか、歴史を感じるところが好みだが、街歩きをするならやはりヨーロ…